大学院に入学した直後と卒業を間近に控えた学生は大体持つ悩みが「卒業できるかどうか」ですよね?
自分の先輩を見てきてもほとんど同じ悩みを抱えていましたので、みんな一緒なんだなぁと感じた覚えがあります。
今回は、みんな共通の悩みである「大学院が卒業できるかどうか」から一歩踏み込んで、大学院を卒業できなかった場合はどのようになるのかについて解説していきたいと思います。
ちなみに、大学院は「卒業」するものではなくて「修了」するものですが、通じなくなることはないと思うので簡単のためにそのまま使います。
結論から言うと、卒業できなかった場合は内定も進学も取り消されるので来年にまた一からやり直しとなりますが、基本的に修士なら卒業できないことはないはずなので安心しても大丈夫です。
大学院が卒業できない理由とは?
まず、そもそも大学院で卒業できない場合というのはどのようなシチュエーションがあるのかをおさらいしてみましょう。
大学院で卒業できない(=留年する)シチュエーションとしては主に以下の2パターンです。
- (卒業できないレベルで)研究が進んでいない
- 授業の単位が足らなかった
(卒業できないレベルで)研究が進んでいない
大多数の学生が心配するのがこちらの理由ですね。
研究の進捗が悪いと先生から「卒業できないよ?」と発破を掛けられることが多いため、ここで悩む学生が多いのではないでしょうか。
ただ、研究が進んでいないから一律に卒業できないかというとそんなことはありません。
博士課程の場合は「今まで誰も達成していない成果を残す」ことが卒業のために必要な条件となっていることが多いため、基本的に論文投稿が必須になります。
しかし、修士課程の場合は「(先生の手伝いをして)研究をある程度進めることが出来る」程度で卒業できることが多く、結果は必須ではありません。
そのため、先生にとっては修士の学生を卒業させないという判断を下すために非常に高いハードルが存在するため、丸々一年研究室に来ていないレベルでないと卒業させてしまうパターンが多いです。
授業の単位が足らなかった
案外このパターンを忘れている学生がいます。
学部の時もそうでしたが、とりあえず授業いっぱい受けて単位取ればいいわけではありませんよね?
卒業するために必修は落とせないですし、選択科目でも卒業単位に認められないものが混ざっているかもしれません。
しっかりと卒業要件に合った単位を取っているか確認しておくのが良いでしょう。
もし単位数が足りていなかった場合には来期に受けなおすか、集中講義で足りない分を補充しましょう。
ちなみに、研究を全くしなかった場合でも卒業できない理由は「単位不足」になります。
研究を進めることで「卒業研究」や「研究」、「セミナー」(大学によって名称は異なります)のような単位を取っているのです。
大抵、研究に関する単位は必修ですし、当然不可なら進級や卒業が出来ません。
単位不足に関してはシステムの話になり、担当教授の温情ではどうにもなりませんので気を付けましょう。
大学院が卒業できなかった場合に持っていた内定はどうなる?
もし、以前に就職活動をしていて内定をすでに持っていた場合、卒業できなかった人はどのようになるのでしょうか?
正解は内定取り消しです。
特に説明はされていないでしょうが、基本的に就職活動は「卒業見込み」ということで採用されます。
つまり、内定とは「卒業出来たら入社していいよ」という意味合いであり、卒業できなかったら入社の条件を満たせていないので取り消されるのです。
(細かく言えば異なる部分もありますが、ざっくり理解していただければ結構です)
しかし卒業できなかったとしても、すぐに内定取り消しになるとも限りません。
相手側の人事の方も、内定を取り消してもう一度採用を一からやり直すのは結構リソースを消費することを分かっています。
そのため、もしかしたら相手の企業や機関に相談することでそのまま入社できる可能性は残っています。(特に博士課程)
何か万が一が起こってしまった場合でも諦めずに食らいつくことが重要です。
大学院を卒業できなかった人はその後どうなる?
大学院を卒業できなかった人は持っていた内定を取り消されるという話がありましたが、その後はどのような動きをするのでしょうか?
基本的には来年もう一度同じことをします。
就職希望の人はもう一度就職活動をして、進学希望の人はもう一度受験をします。
ただ、就職活動においては苦戦が予想されます。
なぜなら近年の就職活動は長期化しているからです。
修士課程で言えば、M1の夏(6月)あたりからインターンや説明会への参加が始まり、M1の冬(12月)~M2の春(5月)で内々定が出て、M2の夏(6月初頭)に内定が出ます。
就職活動は年をまたいでざっくり丸々一年掛かるわけですね。
このように就職活動は長期スケジュールとなっていることから、大学院を卒業できなかった学生は次年度の就活に途中参加することとなり、非常に苦しい展開を強いられるわけです。
そのため、内定を取り消された大学院生は外部の力を借りて就活することをオススメします。
結局のところ修士なら卒業できないことはほとんど無いってまとめ
今回は大学院を卒業できなかった場合はどのようになるのかについて解説してきました。
大学院を卒業できない理由の章でも触れましたが、結局修士課程の場合は卒業させないためには強烈な理由付けが必要になります。
単位不足のような明らかに要件不足の例を除いて、頑張った人に対してはしっかりと報いてくれます。(博士課程を除く)
不安になることも分かりますが、未来に向けて自分が今何をするべきか考えて行動していくことが重要です。
それでは。
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