文系の学部にいるけど技術職として就職したいなぁ・・・
大学院で理転して理系として就活しよう!
文系の学部を卒業したり、現在文系の学部で学ばれている方の中には、学びたい学問が本当は理系であったことに気づいたり、やりたい仕事が技術的な分野だったりする方もいるでしょう。
そんな時に一つの手段として理系の大学院への進学があります。
今回はそんな理系の大学院に進学しようと考えている文系の方に向けて、理転して大学院に進学することは可能なのかについて解説していきたいと思います。
結論から言いますと、理転して大学院進学することは十分可能です。
結論:大学院からの理転は可能
最初からピークになりますが、文系の方でも理転して大学院に進学することは十分可能です。
大学院に進学する為には入試に合格する必要がありますが、逆に言えば入試に合格さえしてしまえば進学することが可能になります。
確かに試験勉強や研究室訪問による研究内容の精査はハードルが高いように感じるかもしれませんが、やってみれば案外やらず嫌いだったことが分かるかもしれません。
個人的に、大学院への進学自体はそこまで高難易度ではないと思います。
しかし、進学してからの研究が非常に高難易度で、既に理系学部で4年間頑張ってきた学生でも精神的に病んでしまったり心が壊れてしまったりする事例があるくらいです。
それなので、大学院進学がゴールという方は絶対に大学院進学をオススメしません。
大学院進学がゴールだったり自分の肩書きに加えることが目的の方が進学すると、ほぼ確実にドロップアウトすることでしょう。
しかし、自分の学びを深めるために進学する方や背水の陣で進学を望まれている方も進学に際して解決しないといけない課題があります。
解決するべき課題
大学院進学に際して解決する必要がある課題は以下の通りです。
- 試験勉強
- 研究室訪問
試験勉強
この試験勉強は受験校の入試科目によってやるべき内容が変化します。
ペーパーテスト
ペーパーテストがある場合は当然、試験科目の勉強を進めることになりますが、大抵の場合英語+専門科目を課されることが多いです。
英語はTOEICの点数で代用される場合もありますが、専門科目はそうも行きません。
専門科目の範囲は幅広く、全ての範囲を勉強するのは到底時間が足りません。
そのため、受験校の学部で使われている教科書を使って勉強することで時間の効率化を図る必要があります。
受験校のシラバスを検索すればすぐ分かるので、効率的に勉強を進めましょう。
面接
面接では研究をどのように進めるのか、なぜその先生でなければならないのかというような質問がされることが多いです。
しかし、事前に研究室訪問をしておけば解決することが多いので、研究室訪問は念入りに行っておくことをオススメします。
また、研究のどういう風に進めるかの計画書のことを研究計画書というのですが、教授陣は研究のプロフェッショナルなので、研究室訪問の時に研究計画書の添削も一緒にお願いしてしまいましょう。
文系出身の方にありがちなのですが、明らかに無理のあるスケジュールを組んでも確実に達成できませんし自分が苦しむだけなので、プロフェショナルからの助言を受けた方が建設的です。
でも、先生は忙しいだろうからお願いするのに気が引けるよ・・・
このように遠慮してしまう気持ちも分かりますが、こっちは人生掛かってるんです。
遠慮する気持ちも大切ですが、失礼のない範囲でわがままを言えるスキルも大学院では非常に重要なスキルになります。
面接で緊張しないようにするためにも、少し「横暴かな?」と思えるような行動でもできるようになりましょう。
研究室訪問
研究室訪問では訪問したい研究室の先生(教授だったり准教授だったりする)の研究内容や設備を見学させてもらいます。
手順としてはこんな感じです。
- 研究したい内容の研究室を調べる
- その研究室のボス(教授や准教授)を調べる
- メールアドレスが載っている場合はそのままメールでアポイントを取る
- 載っていない場合は大学に連絡して繋げてもらったりアポイントメントを取ったりする
あまり特別なことはありませんが、社会人を相手に失礼のないような振る舞いをしていても一部アレな人はいますので、その時はその時で諦めましょう。
普通の振る舞いをしているのにも関わらずギャースカ言ってくる先生の研究室は万が一入れたとしても、そのあとが地獄です。
研究室訪問では特に服装などの指定はされないと思いますが、スーツ着用で筆記用具くらいは持参するのがベターでしょう。
ぶっちゃけ大学の先生(特に理系)は合理性が一番の肝になるわけですから、服装なんて全裸じゃなければどうでもいいというような方が多いですが、無駄にリスクを背負う必要もありません。
逆に、研究内容について無勉強な方がイラつかれます。
先生からすれば「こいつ研究したくてここまで来たんじゃないの?」って感じでしょうから、研究内容に関連した主要論文に目を通して実験方法や背景については理解しておきましょう。
もし分からないのであれば分かるまで読んで勉強しましょう。この勉強が出来ないようであれば研究は向いていないので諦めましょう。
少し脅すような言い方もしましたが、ざっくりまとめれば大切なのは相手に対するリスペクトなので、あまり気負いすぎないようにしましょう。
理転するメリット
さて、今まで理系大学院に進学するための方法について解説してきましたが、具体的に理転して大学院に進学することによってどのようなメリットが得られるのでしょうか?
大きなものとしては以下の二つがあります。
- 理系大学院生と同じメリットが得られる
- 就活のエントリーシートが書きやすい
他にも論理的思考力の向上やプレゼンテーション能力の向上などのメリットが挙げられますが、今回はより即物的なものを挙げています。
理系大学院生と同じメリットが得られる
理系大学院生として就活すると、文系学生と比較してかなりイージーモードになります。(特に製造業)
ただ、コンサルだとか証券、金融などの文系学生が大多数を占める業界はあまり楽になりません。
楽にならないとは言っても理系という特徴は活かせるので、エントリーシートや面接のネタには困らないでしょうから、ある意味他の学生との差別化は非常に簡単だと言えるでしょう。
ちなみに製造業で理系が強い理由は推薦制度が存在しているためです。
学校(または学科や教授)が学生を企業に推薦してくれるので、学生はほぼほぼ落選しません。
代わりに内定辞退もほぼほぼ出来ないので諸刃の剣ではありますが、第一志望が決まっている学生にとっては非常にメリットの大きい制度です。
さらに、推薦がある業界が限られるのも注意するべき点ですね。
例えば機械系なら自動車業界や機械業界には全般的に強いですが、化学業界ではプラントエンジニア以外の需要があまり無かったり、化学系なら化学業界では無双状態ですが、その他の業界ではあまり強みを発揮できなかったりします。
推薦のメリット、デメリットに関しては大学院に限らず理系学生全般に言えることなので、受験時は出口のことまで考えて学科選びをしましょう。
就活のエントリーシートが書きやすい
文系の学部学科を卒業した人が理系の大学院に進学した時点で強烈なエピソードなので、他の学生と比べてエントリーシートに書けることは多いはずです。
専門科目の勉強は苦労したでしょう。他に相談できる人も中々見つからなかったことでしょう。本当に自分が合格するのか不安だったことでしょう。
このように様々な葛藤や苦労を乗り越えているわけですから、エントリーシートで問われる「ガクチカ」などは余裕で書けると思います。
反対に理系特有の研究内容に関する問いは苦労するかもしれません。
ただし、これに関しては他の理系学生も同様に苦労している問題ですので、自分の言葉でしっかりと説明できれば問題ないです。
正直、修士レベルなら先生から研究テーマを与えられることが多いと思いますので、先生からの研究概要説明をしっかり聞いておけば基本的には問題ないと思われます。
特に新規性や現在の課題、最終目標の点は注意して聞いておかないと就活に限らず苦労しますので気を付けましょう。
逆に、この点さえしっかり抑えておけば基本的な話はできるはずですので安心してください。
まとめ
今回は文系の学部学科を卒業した人が理転して理系の大学院に進学することは不可能じゃないよって話をしました。
確かに理系の学部学科を卒業した人と比べればいばらの道ではあると思いますが、ぶっちゃけ不可能ではないです。
目標は高いですし難しいですが、頑張っていきましょう。
それでは。
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