年末に近づいてくると卒業間近の学生は大体こんな考えに悩まされますよね。
俺の修士論文(卒業論文)のレベル、低すぎ・・・っ!?
卒業論文でも修士論文でも同じ様に自分が書いている論文が低レベルに感じてしまうことってありますよね。
それのせいで卒業できるのか不安になって論文執筆が進まないなんてこともあると思います。
そんな悩みを抱える卒業前の学生に向けて、今回は修士論文や卒業論文のレベルが低く感じたとしても別に問題ないよって話をしようと思います。
結論から言うと、自分で思っているほどあなたの論文は低レベルではありませんので大丈夫です。
そもそも「こんな内容でも大丈夫かな?」って悩む時点で今まで研究をコツコツと真面目にやってきたことの証拠みたいなものです。
今回の記事では修士論文について主に語りますが、修士論文=卒業論文として読み替えていただいても内容は特に変わりません。
修士論文のレベルが低いと感じても問題がない理由
修士論文のレベルが低いと感じていても問題がない理由は以下の通りです。
- 論文として学外に出ないから
- 修士課程に求められるのは結果ではなくて過程
- そもそもレベルが低くない
それぞれ解説していきます。
論文として学外に出ないから
修士論文までの論文は学外に出ることはありませんので、論文誌のように厳しい査読はありません。
また、修士までの大学院生は大抵留年すること無く卒業する前提でほとんどの人が動いています。
つまり、論文という形にすればどうにかすることが出来るのです。
これがもし博士論文だと公表するのが前提になる上、博士論文の提出をするための予備審査に通過するために論文誌への投稿を一定数済ませている必要があることがほとんどです。
逆に修士論文はそのような制約が無いので、形として提出されたにも関わらず落として、その学生が推薦で行くはずだった企業に就職できないなんてことになったら責められるのは先生側です。
数枚で終わるとか、研究していないとかそんなレベルで無い限り、落とすのは非常に難しいです。
大抵の学生が推薦で就職を決めている中で留年させて、もしその企業からの推薦が無くなったら影響はとんでもない大きさになっていきます。
先生側からしても「めんどくせぇしさっさと放出しよう」ってなるのは分かるのではないでしょうか?
修士課程に求められるのは結果ではなく過程
大学院の博士課程を除いて、学生に結果をメインで求めることはありません。
証拠として、大学院修士課程の修了に必要な条件として論文投稿や学会発表は含まれていないことがほとんどのはずです。
大学院生なら修士課程でも暗黙の了解として学会発表をしておくべきということもあるかもしれませんが、そのような場合だと先生から強制的に発表させられることでクリアしているはずです。
つまり、あなたが「自分の修士論文は結果を残せていないから低レベルだ」と感じているのであれば、その心配は元から不要だと言えます。
極端な例ですが、小学校の体育で逆上がりが出来ないから留年とか聞いたこと無いですよね?
逆上がりが出来なくても、逆上がりを出来るようになろうとした努力も評価されているはずです。
大学院の修士課程でもある程度同じことが言えて、結局「学生」なので、結果だけを求めるのは酷だという判断がされています。
それなので、実験系の研究室なら何回も実験をした様子が見えたり、シミュレーション系の研究室ならずっとプログラムを書き続けていたりという努力の証があれば修了できるでしょう。
その代わり、博士課程まで来ると今までの「学生」という前提から「研究者」という前提に切り替わりますので、ゴリゴリに結果を求められます。
また、あまりにサボっていた学生に慈悲はありませんので、努力せずに学位が取れるということではないことに注意しましょう。
そもそもレベルが低くない
これを言ったらおしまいかもしれませんが、大抵自分の修士論文のレベルで悩む人はそこまでレベルが低くありません。
なんで自分の修士論文のレベルが低く感じるかというと、優秀な先輩の修士論文を見たり、第一線の研究者が書く論文を日夜眺めているからです。
すなわち、レベルが高い環境に居るから相対的に自分が低く見えるだけと言えるでしょう。
恐らく「優秀な先輩」もあなたと同じ様に、自分の修士論文はレベルが低いんじゃないかと思って悩んだ時期があると思います。
ある種、自分の作った論文のレベルが低いんじゃないかと思う時点で、ほとんど修士論文としての質はクリアしているのではないでしょうか。
良質な論文を読んでいるということは、あなたが真面目に研究に取り組んできたことの証拠になります。
つまり、あなたが自分の修士論文のレベルについて悩んだ時点でレベルが低くないと言えるのではないでしょうか。
まとめ
今回は自分が書いた修士論文のレベルが低いという悩みは大抵既に解決しているよっていう記事でした。
こういう悩みを抱える人って基本的に真面目な性格をしているので、何にしても自罰的な傾向が多い気がします。
大学院生は大学院まで進学してくるほど真面目なので、大学院生にメンタル的な病気が多いのは追い詰められても自分で抱え込んでしまって精神的に病んでしまうということが多いからだと思います。
もし、追い詰められたら他の人に頼ってみると案外簡単に解決するものです。
色々な悩みを吹き飛ばして、卒業直前の学生は頑張って論文を仕上げましょう!
コメント
初めまして。
コメント失礼します。
修士論文についてです。
子供が大学院2年で現在、修士論文の提出に追われています。
指導教員からの指導が無く、研究が上手く行かず困っています。
10月頃からこの様な状態が続いていて、実験内容を伝えていても、いざ実験しようとすると内容がダメと言われ、思っていた実験が出来なくなったり、内容を変更して情報を共有して実験してもダメ出しされたり…というのを繰り返してます。
12月には学内の相談室に相談にも行きましたが、解決には至っていません。
今週の初めに指導教員から、この内容だと審査に通るか知らんと言われたそうです。
どうしたら良いか聞いても実験して論文を書けと言うだけです。
昨日のゼミでも実験内容にダメ出しされましたが、ダメ出しの内容は事前に伝えてもらえていれば阻止出来た内容だったそうです。
研究成果が出ない責任を学生のみに負わせる。
学生が研究に行き詰まっても指導やアドバイスをしないというのはハラスメントではないかと思いますが…
論文の提出期限は今月の25日です。
指導教員の審査があり、本提出が29日ですがこのままですと、修正や訂正などもしてもらえそうにもありません。
毎日ご飯もろくに食べず、実験しているみたいです。
本日、実験が終わりこれから論文を書くようですが、成果が出ていないのに論文が書けるものなのでしょうか?
とにかく、身体を壊さないように最後まで頑張って欲しいと思いますが、精神的にも追い込まれているようなので心配です。
もっと早くになんとかならなかったのかと思いますが…
何とか論文を書き上げ、形にして提出すれば何とかなる物なのでしょうか?
大学院は某国立大学院大学です。
宜しくお願いします。