ヘルメットはショウエイ派、サイトーです。
2019年11月25日、経済産業省からニュースリリースが出されましてバイクユーザーに衝撃が走りました。
詳細は経済産業省のページ「株式会社オージーケーカブトのJIS認証が取消されました」から確認して下さい。
端的にまとめると、「OGKカブトのヘルメットはJISの実験の書類をちゃんと書いていなかったから一回JISのお墨付きから外すよ」ってことです。
でも、JISの認証が無くなったからって具体的に何が問題になるのかよく分かりませんよね？
今回はOGKカブトのJIS認証取消について解説していきます。
結論から言うと、すでに持っているヘルメットは使い続けても問題ないです。
バイクヘルメットのJIS認証とは？
バイクヘルメットのJIS規格についてはショウエイのホームページが詳しく解説しているので、引用します。
JIS規格（日本工業規格）とは、日本の工業標準化の促進を目的とする工業標準化法（昭和24年）に基づき制定される国家規格です。工業製品の種類、寸法、品質、性能、安全性、それらを確認する試験方法や、要求される規格値などが定められており、その目的は広く国民が安心して高品質な製品を入手できるようにすることだと言えるでしょう。そして当然のことながら、ライダーの頭部を保護するヘルメットにも性能や試験方法が定められています。
ショウエイより
このJIS規格に合格しているよ！とJISという機関が認めることをJIS認証と言います。
ですので、実際にJISの規格に合格するようなヘルメットがあったとしても、JISが「このヘルメットはJIS規格に合格できる品質のヘルメットである」ということを知らなければ認証はされません。
つまり、JIS認証が無いからと言って必ずしも危険という訳ではないということです。
OGKカブトは今までJIS認証を受けていた訳ですから、基本的な安全性には問題が無いと言えるでしょう。
OGKカブトの公式ホームページにもある通り、今までのヘルメットでも他のものと同等の安全性が確保されていると言えます。
また、経済産業省のページにも同様の文が掲載されています。
車両検が実施した試験では、製品の安全性や品質については、JIS規格を満たしており、問題がないことが確認されています。
経済産業省より
ただ、安全性に問題が無いならなんでJIS認証が取り消されたのでしょうか？
なんでJIS認証が取り消されたの？
OGKカブトのJIS認証が取り消された理由は記録の管理が雑すぎたからです。
車両検は、認証製造業者である株式会社オージーケーカブトに対し、2019年10月25日に臨時の審査を実施したところ、長期間にわたり製品の組み立て場所に係る記録が適切に記載されていなかったことを確認しました。このため、品質管理体制が、鉱工業品及びその加工技術に係る日本産業規格への適合性の認証に関する省令に定める基準を満足しておらず、その内容が重大であると認められたため、2019年11月25日付で、車両検は同社の認証を取消しました。
経済産業省より （太字は筆者）
JIS認証を受けるためにはヘルメットの安全性があれば良いというものではなく、ヘルメットの生産設備の維持管理や品質の管理方法などの要件がいくつか設定されています。
今回はその要件の内、記録の管理が満たされていなかったので認証取消となった形です。
「100点満点しか合格にならないテストで95点だった」みたいなイメージが分かりやすいでしょうか？
一応安全性は確認されているので、今まで販売されたヘルメットは変わらず使い続けることが出来ます。
しかし、今までのヘルメットは普通に使えるんだからJISの認証が取り消されても問題ない気がしますよね？
JIS認証が取り消されると何が問題なの？
JIS認証が取り消されてもヘルメットは今まで通り使うことが出来ます。
しかし、JIS認証が取り消されることによってユーザーからの信頼が一気に無くなります。
公道でバイクに乗る時に使ったり、レースで使用したりしても問題ないことがOGKのホームページやMFJのホームページでは書かれています。
問題ないことは分かっていても、今まで認証されていたものが取り消されたというのは心情的にあまり良くないですよね？
逆に言えば、「定量的な実験データから安全性には問題ないって分かっているんだから認証なんて関係ない」という人にとっては安く買えるチャンスかもしれませんね。
ただ、今ユーザーが持っているヘルメットは今まで通り使えても、お店にあるヘルメットはどうなるんでしょうか？
お店にあるヘルメットは使えなくなるの？
お店にあるヘルメットも、ユーザーが持っているヘルメット同様使えます。
しかし、JIS認証取消によってユーザーからの信頼は崩れてしまったため、これからOGKカブトのヘルメットの価格はある程度崩れることが予想されます。
中古のヘルメットとして自分のOGKカブトのヘルメットを売却しようとしている方には逆風かもしれませんが、新しいヘルメットの購入を検討している方にとってはお買い得チャンスかもしれません。
サイトーはどちらかというと安全性が変わらないなら認証なんてどうでもいい派なので、今からアマゾンで良さげなやつを探そうと思います。
まとめ
今回はOGKカブトのJIS認証が取り消されたことについて解説しました。
認証が取り消されたとは言っても、今持っているヘルメットは普段どおり使い続けることが出来るので安心して下さい。
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