奨学金返済のせいでカラオケ店生活に思うこと

卒業時の奨学金は総額600万円になる予定、サイトーです。

いざ返済することが現実的になってくると、途端に不安が押し寄せてくるのが借金です。

そんな借金の中でも、現在大学生の半分近くが借りている奨学金は身近に感じる方も多いのではないでしょうか。

今回はそんな奨学金によって人生が転落したという方の記事が出たので、その記事についての考えを書いていこうと思います。

ざっくりまとめると、人生が”転落”したのは奨学金自体が原因じゃなくて取るべき選択肢をミスったからだという意見です。

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奨学金返済でカラオケ店生活とはどういうことか?

奨学金返済でカラオケ店生活とは、先日の1月19日にSPA!から「月1500円のカラオケ店で寝泊まりする元会社員。奨学金返済で家賃が払えず…」という記事のことです。

この記事をざっくり説明すると、高橋直樹さん(仮名・27歳)が奨学金のせいで転落人生を歩む羽目になったという記事です。

高橋さんが新卒で就職した人材派遣の会社は手取りの給料が15万円程度で、家賃や水道光熱費を差し引いたら奨学金の返済に充てられる余裕が無くなってしまうようです。

なお、奨学金の返済額は月10万円とのこと。

奨学金返済のために夜勤のバイトを並行して始めた所、無理が祟って身体を壊してしまったため資金繰りに詰まってしまい、消費者金融からの借り入れで奨学金を返済していたようです。

そんな自転車操業が長く続く訳もなく、現在ではホームレスとなり、月1500円で利用し放題のカラオケ店で寝泊まりしているそうです。

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原因は本当に奨学金か?

現在、定住地を持たないホームレスとして生活されている高橋さん(仮名)がそのような状態になったのは果たして奨学金が原因と言えるのでしょうか?

個人的には本人の選択ミスが大きいように感じます。

記事を読む限りでは大きく二つの選択ミスがあったと思います。

  • 借入金額の選択ミス
  • 消費者金融による奨学金返済

借入金額の選択ミス

まず、奨学金の返済額が月10万円になるほどの借り入れをする必要は本当にあったのでしょうか?

ちなみに、奨学金には利子無しの第一種と利子付きの第二種がありますが、両方をマックスで借りても返済額は月4万円程度です。(年利1%計算)

マックスで奨学金を借りると、第一種が自宅外の私立で月64000円、第二種が月120000円で、毎月184000円が貸与されます。4年間の総額で900万円弱ですね。

これだけ借りても月4万程度の支払いなんですから、月10万円も返さないといけない状況がどれだけ異常なのか分かりますね。

まぁ月あたりの支払額は抑えられても、結局20年近く払い続けるので総額はどえらいものになりますが、長期間の分割払いを許してくれるのがそもそも凄いことなんです。

長期間の分割払いをする場合は、大抵それなりに借入金額が大きい場合が多いでしょう。

将来どうなるかも分からない人物に4年間で900万円も貸してくれる金融機関がいくつあるでしょうか?

消費者金融を使った奨学金返済

また、奨学金を返済するために消費者金融に手を出したのも非常に大きなミスです。

奨学金には利子があるタイプとないタイプがあるんですが、利子があるタイプの利子は最大で年利3%と決められています。ちなみに在学中は無利息です。

この低金利のご時世ですら、貸付年利が3%以下なのは住宅ローンと教育ローンくらいですよ。

両方とも学生は借りられません。これらのローンは親が借りるものです。

学生ローンのような他の借金は大概年利3%を超えますし、消費者金融なんて年利で十数%取るのが当たり前の世界です。

だから少なくとも金利の面からは借り換えをするべきではなかったと言えるでしょう。

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やるべきことは何だったか?

ミスばっかりあげつらってるけど、結局なにをどうすればいいんだよ?

このような疑問は当然です。

ですので、具体的に考えてみましょう。高橋さんがアクションを起こせるシグナルはこの三か所がありました。

  1. 給料が少ないと分かった時
  2. 身体を壊した時
  3. 資金繰りが詰んだ時

これらの大きな変化があったタイミングでJASSO(奨学金を貸している所)に連絡や相談をするべきでした。

JASSOは半官半民のようなものなので、手続きさえ取ればある程度柔軟な対応を取ってくれるようになっています。

逆に言えば、手続きを怠ると規定通りに粛々とブラックリスト入りします。

「やべぇ無理だ困った」と思った時にJASSOに連絡していれば、分納や延納の案内がされたことでしょう。

少なくとも、消費者金融よりは低い金利負担で返済を続けられたと思います。

高橋さんも自転車操業で消費者金融を入れると後々苦しむことになるのは分かっていたと思いますが、JASSOに連絡さえしていればまだ家はあったかもしれませんね。

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結局真面目に抱え込む人が損する

今回の高橋さんは恐らく真面目な性格で、返済という義務を忠実にこなそうとしただけなのでしょう。

そのせいで、「借金返済」という目的が「JASSOへの借金返済」にすり替わってしまったために自転車操業に陥ってしまったのだと思います。

奨学金に関する問題は色々なところで行われていますが、すべての人を救えるような案は今まで出てきていないのが現実です。

「大学を卒業した人材をそれなりの待遇で使いこなせる企業の育成が先だ」とか「そもそも借金を奨学金と呼ぶのがおかしい」といった議論がされていますが、一端の学生に現状の制度から変える権力はありません。

そのため、実際に奨学金を借りている方や借りようとしている方は自分の返済額を考えて就職先を選んだり、稼げるようにならなければならないというのが現実的な自衛策だと思います。

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さいごに

今回は奨学金によって人生が”転落”したという高橋さんに関する記事について書きましたが、これは奨学金を借りている人全員が無視できない問題です。

そもそも借りる額を必要最低限にしたり、万が一の時の対処法を調べておくなど、出来るだけの自衛策を取る必要がありますね。

割と月1500円でカラオケ利用し放題のサービスが気になるんですが、調べたところカラオケの鉄人でやっているらしいですね。

サブスクリプションもここまで来たかという感覚です。

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